株式会社卯三郎こけし

キャラクターこけしで、
伝統工芸であるこけしに新たな風を吹き込む。

設立 昭和30年(1955)9月
代表者 岡本 有司
所在地 北群馬郡榛東村長岡1591
資本金 2,000万円
従業員数 23名
TEL 0279-54-6766
FAX 0279-54-8684
HP http://usaburo.com/
【経営革新計画のテーマ】

キャラクターこけしの企画・製造販売と量産・販売体制の構築

期間:平成24年5月~29年1月

群馬は全国一のこけし生産地

 こけしには、伝統性に基調をおく「伝統こけし」と創造性に基調をおく「創作こけし」の大きくわけて2種類がある。群馬県は全国一の生産量を誇る「創作こけし」の産地だ。全国の6~7割がここ群馬で生産されている。
 榛名山麓にある株式会社卯三郎こけしは、こけし製造工場と多くの創作こけしを展示する工芸館、売店をもつ日本最大級のこけし工房だ。ロクロ・研磨・絵付けなど匠の技を間近に見ることができる工場見学や、絵付け体験教室も行われている。
 昭和25年頃、初代卯三郎が渋川でこけしづくりを始め、54年に現在の場所に移転した。
 同社の特徴は、一般的に使われているミズキ材の他に、木目が美しい栗材や桜、ケヤキ材を多く使用していることだ。顔はミズキ材、髪の部分は栗材、胴体は桜材と、こけしのデザインによって使い分けている。

長年の勘と技術で削りあげる 頭部の確認は念入りにする 最後の絵付け作業

(写真上)長年の勘と技術で削りあげる
(写真中)頭部の確認は念入りにする
(写真下)最後の絵付け作業

キャラクターこけしの誕生

 消費者ニーズの変化に伴い、従来のこけしの需要は年々落ち込んでいる。そこで、年配層だけでなく若い人にも興味を持ってもらおうと、数年前から可愛いファンシー系のこけしを製作した。これが大変好評だったことから、春と秋に東京ビッグサイトで開催されるギフトショーに出展したところ、ミッフィーの商権を持つ会社からキャラクターこけしの依頼を受けた。
 平成22年に、銀座の松屋で開催された「ミッフィー生誕55周年展」では、ミッフィーこけし3,000個余りが売れた。それをきっかけとして、ミッキーマウスやディズニーキャラクターのこけしの製作がスタートした。量産体制を確立するために経営革新計画を策定し、5年計画で現在も進行中だ。
 現在製作しているキャラクターこけしは、ミッフィー、ミッキー、ミニー、スヌーピー、ドラえもん、ぐんまちゃん等多彩だ。他にも試作中のものが多数ある。全国の観光地への卸も行っているためキャラクターこけしは月産2,000個に抑えているそうだ。

可愛いキャラクターこけしたち可愛いキャラクターこけしたち こけしになったぐんまちゃん

(写真上・中)可愛いキャラクターこけしたち
(写真下)こけしになったぐんまちゃん

こけしの魅力を世界に

 今後は、キャラクターこけしの量産体制を充実させていくとともに、同社独自のキャラクターも製作していきたいとのことだ。石曽根信行専務は「卯三郎の孫に当たる3代目たちの若い感性に、大いに期待しています」と語る。
 また、日本固有のお土産であるこけしは、海外からも人気がある。現地のバイヤーやインターネットを通じて販売されている。特に、富士山や舞妓さんといった日本的な柄が描かれた伝統こけしや、侍や忍者などの創作こけしが好評だ。
 今後は、もっとデザインを変えた新製品を開拓し、輸出の拡大と群馬県来訪の海外旅行者への販売拡大を強化していきたいとのことだ。

これからの卯三郎こけしを引っ張る3代目の岡本義弘さん 若い感性に期待すると語る石曽根専務
(写真上)これからの卯三郎こけしを引っ張る3代目の岡本義弘さん
(写真下)若い感性に期待すると語る石曽根専務
取材こぼれ話

キャラクターこけしで難しいのは、なんといっても顔だ。最初につくったミッフィーの場合、顔は基本的に目の点と口だけで構成されているため、ちょっとした目の開き具合で表情が変わってきてしまう。少しでも違うと返品されてしまうために、目の点ひとつに神経を集中するということだ。創作こけしのように無から造りあげるという難しさはないが、1個1個の正確さが求められる繊細さが要求される作業だ。

取材記者の目

お話を伺った売店には、多くの種類のキャラクターこけしが並んでいました。どれもこれも思わず手に取りたくなる可愛らしさで、こけしのイメージが大きく変わりました。

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